詩篇72篇
詩篇は42篇~72篇を第二巻として数える。
42篇は、谷川の流れを慕う鹿のように、主を求める信仰者の姿を唄う。
つまり第二巻は、安住と平安を求めて主を求めてさまよう唄から始まり、72篇でついに真の王が納める理想の統治国家を唄った単元である。求道者のテーマは第二巻だけで完結している、とも言える。
人の救いは真の王が納める統治国家にある。
それでは王の資質とはなんであろう。それは「義」1,2,3v「公正」2v「平和」3v,7「豊かさ」7v,16vが、あることである。
ひとりの人に権力を集中させる政治の暴走は歴史に学ぶ。
しかし人よりも政治システムに優位性をもたせると、無機質な組織となり、やがて誰も責任をとらない共同体が出来上がる。
そこには安寧な平和や富はあるかも知れないが「義」や「公正」といった規範はなくなる。
求道者は真の王の統治を望むものである。
王はそうした全責任を負う者である。
キリストは、人の心の責任までも負って納めるられたではないか。
真の王を見上げていきたい。
